ChatGPTやGeminiなどの生成AIの回答から、自社サイトにどれだけの人が来ているのか。Googleアナリティクス4(GA4)では、2026年5月13日の更新で、生成AIからの訪問をまとめて見るための「AI Assistant」チャネルが追加されました。
ただし、最初に区別しておきたいことがあります。この記事で確認できるのは、参照元からAIサービス由来と識別できる訪問です。これはAI経由の訪問のすべてではありません。AIの回答を読んだあと、検索し直したり、URLを直接入力したりして別の経路で来た人は、GA4ではAI経由と識別できないからです。
この記事では、自分のGA4で「AI Assistant」チャネルを確認する手順と、チャネル別に集計するときの注意点を解説します。このサイト(BtoBマーケティングの教科書)で確認した例もあわせて紹介します。
(GA4の仕様は2026年10月26日にGoogle アナリティクス ヘルプで、画面のメニュー名は2026年10月28日にGA4の実際の画面で確認した内容です)
GA4の「AI Assistant」チャネルとは
2026年5月13日の更新で追加された
Google アナリティクス ヘルプの「新機能」には、2026年5月13日の項に「新しい AI アシスタントのトラフィック測定」として、デフォルト チャネル グループのレポートに新しい「AI アシスタント」チャネルが追加され、ChatGPT、Gemini、Claude などのチャットボットからユーザーがどのようにサイトを見つけたかを特定できるようになった、と書かれています(出典:Google アナリティクス ヘルプ「新機能」)。
ヘルプの日本語版では「AI アシスタント」と書かれていますが、GA4の画面では日本語表示でもチャネル名は英語のまま「AI Assistant」と表示されます。ほかのチャネルも「Organic Search」「Referral」「Direct」「Unassigned」のように英語で表示されるので、この記事でも画面の表記に合わせて英語で書きます。
どんな訪問が入るか
同じヘルプの「デフォルト チャネル グループ」によると、参照元のURLがGoogleの持つAIアシスタントの一覧と一致すると、メディアが「ai-assistant」、キャンペーンが「(ai-assistant)」になり、その訪問は「AI Assistant」チャネルに分類されます。例として挙がっているのは、ChatGPT、Gemini、Deepseek、Copilot、Grok などです。一覧の全体は公開されていません(出典:Google アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」)。
どんな訪問が入らないか
Googleの「AI による概要」と「AI モード」からの訪問は、「AI Assistant」チャネルには入らず、「Organic Search」に含まれます(同じヘルプの記載)。GoogleのAI機能を経由した訪問は、GA4では通常の検索と分けて見ることができません。
自分のGA4で確認する手順
手順1:チャネル別に見る
左側のメニューから[レポート]を選び、[集客]>[トラフィック獲得]を開きます。表の左上のディメンション名が「セッションのメインのチャネル グループ(デフォルト チャネル グループ)」になっていることを確かめ、「AI Assistant」の行を探します。行がない場合は、対象期間にこのチャネルに分類された訪問がありません。
手順2:どのAIサービスから来たかを見る
表の左上のディメンション名をクリックし、一覧から「セッションの参照元 / メディア」に切り替えます(同じ一覧に「セッションの参照元」「セッションのメディア」もあります)。「chatgpt.com / ai-assistant」「gemini.google.com / ai-assistant」のように、AIサービスごとの行が表示されます。
手順3:どのページに来たかを見る
ディメンション名の右にある「+」から、セカンダリ ディメンションとして「ページ / スクリーン」>「ランディング ページ + クエリ文字列」を追加すると、AIから来た人が最初に開いたページが分かります。どの記事・ページがAIの回答から案内されているかの手がかりになります。
手順4:「AI Assistant」以外に入ったAI経由の訪問を探す
チャネルを絞らずに、手順2の「セッションの参照元 / メディア」の表で、参照元にAIサービスの名前(chatgpt、openai、gemini、claude、copilot、perplexity など)を含む行を検索します。見つかった行について、セカンダリ ディメンションに「セッションのメインのチャネル グループ(デフォルト チャネル グループ)」を追加し、どのチャネルに分類されているかを確かめます。次の章で説明するとおり、AIサービス由来と識別できる訪問が、「AI Assistant」以外のチャネルに分類されていることがあります。
同じ表を繰り返し見るなら、左メニューの[探索]>[データ探索]で「自由形式」を選び、「セッションのメインのチャネル グループ(デフォルト チャネル グループ)」「セッションの参照元」「セッションのメディア」「ランディング ページ + クエリ文字列」を並べた表を作っておくと便利です。
チャネル別に集計するときの注意点
注意1:「AI Assistant」の数だけをAI経由の訪問として数えない
参照元からAIサービス由来と識別できる訪問が、「AI Assistant」以外のチャネルに分類される場合があります。AI経由の訪問を数えるときは、手順4でほかのチャネルに入った分も確かめます。
注意2:GoogleのAI による概要・AI モードは分けられない
これらからの訪問は「Organic Search」に含まれ、GA4では通常の検索と区別できません。「AI Assistant」の数には、GoogleのAI機能からの訪問は入っていません。
注意3:「識別できた訪問」と「可能性があるだけの訪問」を分ける
参照元からAIサービス由来と識別できた訪問と、AI経由かもしれないが識別できない訪問(AIの回答を読んだあと別の経路で来た訪問など)は、分けて扱います。後者を推測で足し上げると、数字の根拠が説明できなくなります。
注意4:チャネルが追加された日をまたいで比べるときは注記する
「AI Assistant」チャネルは2026年5月13日の更新で追加されました。この日をまたいで月ごとに比べるときは、チャネルの分け方が途中で変わったことを注記しておきます。
注意5:AIサービスの一覧は変わる
Googleが「AI Assistant」の判定に使う一覧は公開されておらず、新しいAIサービスの登場などで変わることがあります。手順4のように自分で参照元の名前から拾う場合は、どの名前で拾ったかを記録しておき、ときどき見直します。
このサイトで確認したこと
何を「AI経由」と判定したか
このサイトのGA4で、次の定義で確かめました。
| 対象 | このサイト(btobmarketing-textbook.com)のGA4プロパティ1つ |
| 対象期間 | 2026年9月1日〜10月25日(「AI Assistant」チャネルの追加後) |
| 見たディメンション | セッションのメインのチャネル グループ(デフォルト チャネル グループ)、セッションの参照元、セッションのメディア |
| AIサービス由来と識別した訪問 | 次のどちらかに当たる訪問。① チャネルが「AI Assistant」(メディアが ai-assistant)。② 参照元の名前が、下のAIサービスの名前・ドメインに一致する(チャネルは問わない) |
| 照合に使ったAIサービス(11件) | ChatGPT(chatgpt・openai)、Copilot、Claude(claude.ai・anthropic)、Perplexity、Gemini(gemini・bard)、Grok、DeepSeek、Genspark、Felo、You.com、Meta AI |
| 数えなかった訪問 | AI経由の可能性があるだけで識別できない訪問(GoogleのAI による概要・AI モードからの訪問、AIの回答を読んだあと別の経路で来た訪問、参照元がAIサービスの名前と一致しない訪問) |
AIサービス由来の訪問が、ほかのチャネルにも分類されていた
対象期間に、AIサービス由来と識別できる訪問は、「AI Assistant」チャネルだけでなく、「Organic Search」「Referral」、どのチャネルにも当てはまらない「Unassigned」にも分類されていました。
- 「AI Assistant」:参照元が chatgpt.com、claude.ai、copilot.com、gemini.google.com の訪問(メディアは ai-assistant)
- 「Organic Search」:参照元が openai の訪問(メディアは organic)
- 「Referral」:参照元が copilot.cloud.microsoft の訪問(メディアは referral)
- 「Unassigned」:参照元が copilot.com、openai の訪問(メディアは (not set))
この結果の読み方
これは、このサイトのGA4プロパティ1つの、限られた期間の観測です。すべてのGA4プロパティで同じように分類されるとは限りません。自分のプロパティでどうなっているかは、手順4で確かめてください。
このサイトでは、AI経由の訪問を数えるとき、「AI Assistant」の行に加えて、参照元の名前で拾い直したものを合わせて見ています。照合に使う11件のAIサービスの一覧は、この記事を更新するたびに見直します。
AI経由の訪問が見えにくいとき、次に何を見るか
GA4で見えているAI経由の訪問は、全体の一部です。数が少ないからといって、AIの回答で自社が取り上げられていないとは言えません。件数の増減を追うより、次の点を確かめるほうが、何を作るかの判断につながります。
- 買い手が、検討のどの段階で、どのようにAIを使っているか
- AIの回答で引用・要約されたときに、自社の何が伝わるか(AI検索で選ばれる会社、選ばれない会社で整理しています)
まとめ
- 参照元からAIサービス由来と識別できる訪問と、AI経由の訪問のすべては別物。GA4で確かめられるのは前者だけ
- GA4では2026年5月13日の更新で「AI Assistant」チャネルが追加された。GoogleのAI による概要・AI モードは「Organic Search」に入る
- 確認は[レポート]>[集客]>[トラフィック獲得]で、チャネル→「セッションの参照元 / メディア」→「ランディング ページ + クエリ文字列」の順に見る
- AIサービス由来の訪問がほかのチャネルにも入ることがあるので、参照元の名前でも探す。このサイトでは「Organic Search」「Referral」「Unassigned」にも分類されていた(すべてのプロパティに当てはまるとは限らない)
AIを使う買い手が、検討の各段階で何をしているかは、プロレクトの調査レポート「AI時代のBtoB購買行動レポート」で確かめられます。
出典(確認日:2026年10月26日):Google アナリティクス ヘルプ「新機能」(2026年5月13日の項)、Google アナリティクス ヘルプ「デフォルト チャネル グループ」、Google アナリティクス ヘルプ「トラフィック獲得レポート」