「AISASのフレームに沿って施策を整理したのに、いざBtoBの受注導線に当てはめると噛み合わない」「Attention→Interest→Search→Actionと並べてはみたものの、その先の稟議・発注の動きがモデルに出てこない」── BtoBのマーケティングでAISASを使おうとした現場で、よく聞く詰まりです。
AISAS(アイサス)は、消費者が商品を認知してから購買・共有に至るまでの行動を、5つの段階で表した購買行動モデルです。各段階の意味(注目し、興味を持ち、検索し、行動=購入し、共有する)を覚えること自体は難しくありません。難しいのは、このBtoC由来のモデルを、BtoBの受注導線にそのまま当てて施策を組もうとしたときに起きる「噛み合わなさ」を、どう扱うかです。
「AISASでBtoBの導線を整理したい」という相談に対して、いきなり「では各段階に施策を割り当てましょう」と返すと、多くの場合うまくいきません。なぜなら、AISASは認知(Attention)から行動(Action)までを描くモデルであり、BtoB受注の主戦場である「比較検討の後ろにある社内検討(稟議突破)→発注判断」を、そもそも段階として持っていないからです。AISASに沿って認知〜行動を整えても、社内検討の山で止まる案件は説明できません。
本記事では、まず自社のAISASの使い方が「モデルを段階解説して終わる/BtoCの行動モデルをBtoBに直輸入する」状態に陥っていないかを 10項目でセルフ診断 していただきます。そのうえで、力点をどこに置くべきかを A/B/C で切り分ける判断テーブル、業界別の当てはめ方の違い、そして検討プロセス5段階への対応づけ(どこはAISASで説明でき、どこは別の素材が要るか)までを解説します。なお本記事は AIDMA(アイドマ)とは と対になる記事です。「Search/ShareがあるのがAISAS、ないのがAIDMA」という違いを、BtoB受注導線の観点でどう意味づけるかも、独立した節で整理します。
AISAS(アイサス)とは
AISAS は、消費者の購買行動を以下の5段階で表した購買行動モデルです。それぞれの頭文字をつないで「AISAS(アイサス)」と読みます。インターネット普及後の消費者行動を説明するために提唱されたモデルで、検索(Search)と共有(Share)という、ネット時代特有の行動が組み込まれているのが特徴です。
- A:Attention(注目) ── 広告やメディアで商品・サービスの存在を知る
- I:Interest(興味・関心) ── 知った対象に興味を持つ
- S:Search(検索) ── 興味を持った対象を、自分で検索して調べる
- A:Action(行動・購買) ── 調べた結果、購入という行動を取る
- S:Share(共有) ── 購入後、その体験をSNSや口コミで他者に共有する
検索する際の表記には揺れがあり、以下はいずれも同じモデルを指します。
- AISAS / AISASとは / AISASモデル
- アイサス / アイサスの法則
- 購買行動モデル AISAS
AISASは、テレビなどのマス広告を起点に「認知→記憶→購買」を描いた古典的なモデルから、「検索」と「共有」を加えてネット時代に合わせ直したモデルという位置づけで語られることが多いフレームです。
AISASが「段階解説」で終わりやすいのはなぜか
AISASの最大の落とし穴は、5つの段階を順に解説して、それで分かった気になってしまうことです。Attention→Interest→Search→Action→Share という流れは整理しやすく、各段階に「広告」「コンテンツ」「SEO」「LP」「口コミ」と施策を割り当てると、いかにも全体を見渡せたように見えます。
しかしBtoBでは、Action(購買)はゴールではありません。BtoCの個人購買と違い、BtoBの「行動」は、担当者が良いと思っても社内検討(稟議)を通り、複数の関係者の合意を得て、発注判断に至るという長い工程を含みます。AISASは個人の認知〜行動を描くモデルなので、この「担当者の行動」と「組織としての発注判断」の間にある山を、段階として持っていません。AISASに沿って認知〜行動を整えても、社内検討で止まる案件は説明できないのです。
AISASを語るとき、必ずセットで出てくるのが AIDMA(アイドマ) です。両者の関係を、表面的な「文字の違い」で終わらせず、BtoBの受注導線の観点で意味づけておくと、後の判断がしやすくなります。
AIDMAは、Attention(注目)→ Interest(興味)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)という5段階で購買行動を描いた、より古典的なモデルです。マス広告で認知させ、記憶に残し、後日の購買につなげる、という流れを前提にしています。AIDMAそのものは AIDMA(アイドマ)とは で詳しく解説しています。
両者の決定的な違いは、AISASには Search(検索)と Share(共有)があり、AIDMAにはないことです。これは単なる文字の違いではなく、前提にしている世界が違います。
| 観点 | AIDMA | AISAS |
|---|---|---|
| 中心にある行動 | Memory(記憶) | Search(検索)/Share(共有) |
| 前提にする世界 | マス広告で認知させ、記憶に残す | 自分で検索して調べ、買って共有する |
| 情報の流れ | 企業→消費者(一方向) | 消費者が能動的に調べ、発信する(双方向) |
BtoBの受注導線の観点でここが重要なのは、Search(検索)が「情報収集・比較検討フェーズ」に対応するからです。BtoBの担当者は、課題を認識すると、まず自分で検索して情報を集め、複数の選択肢を比較します。AISASの「Search」は、この情報収集・比較検討の動きを、モデルの中に明示的に持っているわけです。
つまり、BtoB受注導線を考えるうえでは、情報収集・比較検討という能動的な調べる行動を持っているAISASの方が、AIDMAより手前のフェーズを説明しやすいと言えます。一方で、ここで注意したいのは、AISASにSearchがあるからといって、それで受注導線の全体が説明できるわけではない、ということです。AISASのSearchが説明するのは「比較検討まで」であり、その後ろの「社内検討(稟議)→発注判断」は、AISASにもAIDMAにも入っていません。
AISASとAIDMAの使い分けは、「どちらが新しいか・正しいか」ではなく、自社の導線のどのフェーズを説明したいかで決まります。AIDMAとの違いの整理は AIDMA(アイドマ)とは と行き来しながら読むと、対の関係が掴みやすくなります。
【セルフ診断】自社のAISASの使い方が「BtoBに噛み合わない」状態になっていないかの10チェック
AISASに沿って施策を整理する前に、まずは自社のAISASの使い方が、モデルの段階解説で止まっていないか/BtoCの行動モデルをBtoBに直輸入していないか/社内検討の山が抜けていないかを把握することをお勧めします。10項目のうち、自信を持って「Yes」と答えられる項目はいくつあるでしょうか。
5つのカテゴリ(モデルの当てはめ方 / BtoBへの適合 / 検討プロセスへの対応づけ / 社内検討フェーズの欠落 / 受注導線への接続)で、自社のAISASの使い方が受注導線上で機能しているかを多面的に診断します。
【モデルの当てはめ方】
- □ 1. AISASの5段階を「解説して並べる」だけでなく、自社の受注導線のどこに対応するかを言語化できている
- □ 2. AISASの各段階に施策を割り当てたあと、「割り当てられなかった工程(稟議・発注判断)」が何かを把握している
【BtoBへの適合】
- □ 3. AISASがBtoC由来の購買行動モデルであることを踏まえ、BtoBにそのまま当てはめていない
- □ 4. BtoBの「Action(購買)」が個人の購入ではなく、複数関係者の合意を経た「発注判断」であることを区別できている
【検討プロセスへの対応づけ】
- □ 5. AISASのSearch(検索)が、BtoBの「情報収集・比較検討フェーズ」に対応することを意識している
- □ 6. AISASで説明できる範囲(認知〜比較検討)と、説明できない範囲(社内検討〜発注判断)の境目が分かっている
【社内検討フェーズの欠落】
- □ 7. AISASに「社内検討(稟議突破)」の段階がないことを認識し、その山を別の素材で埋める発想がある
- □ 8. 商談で「持ち帰り」になった案件を、AISASの段階ではなく、稟議突破の素材で支えようとしている
【受注導線への接続】
- □ 9. AISASを使う目的が「モデルを整理すること」ではなく「受注を増やすこと」に置かれている
- □ 10. Share(共有)を「口コミで終わり」にせず、次の案件の情報収集・比較検討の材料として活かす視点がある
セルフ判定
| 該当数 | 状態 | 次にやること |
|---|---|---|
| 8項目以上 | AISASをBtoBの受注導線に翻訳して使えており、社内検討の欠落も別素材で補えている | どの段階に注力するかの判断段階へ。本記事後半の「検討プロセス5段階への対応づけ」をお読みください |
| 4〜7項目 | モデルは整理できているが、BtoBへの当てはめや社内検討フェーズの扱いが弱い | 本記事の「A/B/C判断テーブル」で、力点をどこに移すべきかを特定してください |
| 0〜3項目 | AISASを「段階解説のフレーム」として並べているだけで、受注導線に翻訳できていない状態 | まず「AISASで説明できる範囲と、別素材が必要な範囲を分ける」ところから始めるのが近道です。本記事の判断テーブルが、その着手順序を示します |
「0〜3項目」と判定されたからといって、AISASでの整理が無駄だったわけではありません。認知〜比較検討までは整理できているが、その先の社内検討・発注判断がモデルに入っていないということが、BtoBの現場では非常によく見られます。
💡 10チェックで「4〜7項目」「0〜3項目」だった方へ
AISASでBtoBの導線を整理しようとすると、認知〜比較検討までは描けても、社内検討(稟議)の山がモデルに出てこない、という状態はBtoBでは珍しいことではありません。
「次にどの段階の施策を打つか」を社内だけで考え続けるより、自社の受注導線のどこにAISASが当てはまり、どこは別の素材が要るかの論点を一緒に整理する方が、早く着手点に近づきます。
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なぜ「AISASの段階を解説するだけ」ではBtoBの導線を組めないのか
AISASの解説記事の多くは、「Attention=広告で認知させる」「Interest=興味を引くコンテンツを出す」「Search=SEOで検索に対応する」「Action=LPで購入させる」「Share=口コミを促す」といった各段階への施策の割り当てで終わります。間違ってはいませんが、これはほぼすべてBtoCの個人購買を前提にした流れです。
BtoBの現場で実際に手が止まるのは、その一段先です。
- AISASに沿って認知〜行動を整えたのに、「Action(行動)」のあとに来る社内検討(稟議)で案件が止まる
- AISASがBtoC由来のモデルだと意識しないまま当てはめ、個人が買う流れと、組織が発注する流れを混同している
- Search(検索)に対応してSEOやコンテンツは整えたのに、比較検討の先にある「発注判断を支える材料」がなく、最後の合意形成で落ちる
特にBtoBでは、AISASをそのまま当てはめると危険です。AISASの「Action」は個人が「買う」ことですが、BtoBの「発注」は、担当者が良いと思った後、上長・関連部門・決裁者を巻き込んだ社内検討(稟議突破)を経て、組織として発注判断を下す工程です。AISASはこの工程を段階として持っていないため、AISASだけで導線を組むと「認知〜行動は描けたのに、なぜか受注に至らない」という典型的な詰まりになります。
だからこそ、AISASを使う前に「自社の受注導線のどこまでをAISASで説明でき、どこからは別の素材が必要なのか」を切り分ける必要があります。AISASは「5段階を解説するフレーム」ではなく、認知〜比較検討を説明する道具として使い、その先の社内検討は別の素材で埋めるという前提で扱うものです。
AISASの力点を切り分ける判断テーブル(A/B/C)
セルフ診断で見えた弱点をもとに、自社のAISASの使い方がどこに力点を置くべきかを切り分けます。「モデルの扱い方」と「BtoBへの当てはめ方」によって、打つべき手がまったく変わります。
| 型 | 症状 | 受注導線上の詰まり | 着手の方向 |
|---|---|---|---|
| A:モデルを段階解説して終わる型 | AISASの5段階を並べて施策を割り当てたが、自社の受注導線にどう対応するかが言語化されていない | フレームの整理が目的化し、受注導線の現実(社内検討・発注判断)に接続されていない | AISASの各段階を、自社の受注導線の実際のフェーズに対応づける。割り当てられなかった工程(稟議・発注判断)が何かを先に特定する |
| B:BtoCの行動モデルをBtoBに直輸入している型 | AISASをそのまま当てはめ、個人が「買う」流れで導線を組んでいる | 個人購買(Action)と、組織の発注(社内検討→発注判断)を混同し、合意形成の工程が抜けている | BtoBの「Action」を「発注判断」と読み替え、その手前に社内検討(稟議突破)の工程があることを前提に導線を組み直す |
| C:認知〜行動は説明できるが社内検討=稟議が抜けている型 | AISASで認知〜比較検討までは整理できているが、その先の稟議突破の素材がない | 比較検討まで進んだ案件が、社内検討(稟議)の山で止まり、発注判断に至らない | AISASの外にある社内検討フェーズの素材(稟議補助資料・営業資料)を別建てで用意し、比較検討の先の合意形成を支える |
3つの型は排他ではなく、複数が同時に起きていることもあります。その場合は、最終的な受注から逆算して、最も受注を取りこぼしている工程から着手すると、効果が見えやすくなります。AISASで描ける認知〜比較検討は施策の成果が見えやすい一方、AISASの外にある社内検討(C)ほど、1件あたりの金額影響が大きいことが多いためです。
ここで注意したいのは、A(モデルの整理)だけを丁寧にやり続ける罠です。フレームの整理は形になりやすく進んでいる感覚を得やすいのですが、B・Cが詰まったままモデルだけ磨いても、社内検討で止まる案件は減りません。AISASの打ち手は、認知・比較検討・社内検討のどの工程が受注を取りこぼしているかから逆算して選ぶ必要があります。
新規リードを商談化し、その先の詰まりを見る考え方は BtoBマーケのパイプライン管理とは、顧客が口にした要望の裏の本当の課題を掴む観点は ニーズとウォンツの違いとは もあわせてお読みください。
業界別の具体例 ── AISASの当てはめ方は事業特性で変わる
AISASのどの段階に力点を置き、どこを別素材で補うべきかは、業界や事業特性によって異なります。代表的な4パターンを示します(業界・規模を抽象化した一般化例です)。
SaaS の場合
SaaSは無料トライアルやデモ申込など、個人が能動的に検索(Search)して試す動きが起きやすく、AISASの認知〜行動の流れが比較的当てはまりやすい領域です。一方で、トライアルで担当者が良いと判断しても、全社導入の発注判断(社内検討)で止まることが多く、AISASのActionの先にある稟議突破の素材が手薄になっているケースが見られます。AISASで認知〜比較検討を整えたうえで、社内検討フェーズの素材(導入効果の試算・他部門への説明材料)を別建てで用意すると効くパターンがあります。
製造業 OEM の場合
製造業のOEMは、検索(Search)の母数が少なく、AISASの「Search→Action」をWeb完結で描こうとしても無理が出やすい領域です。引き合いの一件一件が具体的で、技術情報の比較検討が長く続くため、AISASの当てはめよりも、「比較検討→社内検討→発注判断」の質を支える技術資料・実績情報に力点を置くケースが見られます。AISASは認知の入口を説明する道具として限定的に使い、主戦場は社内検討の素材に置く、という整理が噛み合いやすい領域です。
受託サービスの場合
受託サービスは「Search→Interest」まではつながりやすい一方、「比較検討→発注判断」で見積もり比較や発注先選定の段階で落ちるパターンが見られます。AISASのActionを「個人が申し込む」で捉えるのではなく、発注判断を支える材料(実績の見せ方・契約条件の明確さ)を社内検討フェーズの素材として用意することに力点を置くと、効くケースがあります。
コンサルティングの場合
コンサルティングは、入口で「何を頼めるか分からない」と離脱しやすく、AISASのInterest〜Searchが弱く出る領域です。ここでは、Searchに対応するコンテンツで課題の言語化を助けることに力点が置かれるケースが見られます。課題整理に踏み込めた相手は比較検討に進みやすく、その先の社内検討では「経営層を動かす材料」が要るため、AISASで描ける範囲(認知〜比較検討)と、その先の発注判断の材料を分けて設計すると噛み合います。
これらの例に共通するのは、AISASの当てはめ方が「5段階に施策を割り当てる」だけでは決まらず、自社の受注導線のどこまでをAISASで説明でき、どこからは別の素材が必要かを見極めて初めて定まる、ということです。
「AISASに沿って導線を整理したい」と考えていた企業が、受注から逆算して組み直すと、整えるべきだったのはAISASの段階ではなく、AISASの外にある社内検討(稟議)の素材だった、というのはよく見られるパターンです。AISASは、「5段階をどう割り当てるか」ではなく「どこまで説明でき、どこからは別素材が要るか」から始めるという順序で扱うと、力点が定まりやすくなります。
検討プロセス5段階への対応づけ ── AISASで説明できる範囲と、別素材が要る範囲を分ける
AISASは「認知から共有まで」を描くモデルですが、BtoBの受注は、おおむね 課題認識 → 情報収集 → 比較検討 → 社内検討 → 発注判断 の5段階で進みます。AISASをこの検討プロセスに対応づけると、どこはAISASで説明でき、どこはAISASの外で別の素材が要るのかがはっきりします。
| 検討プロセス | AISASでの対応 | 説明できるか | 必要なコンテンツ |
|---|---|---|---|
| 課題認識 | A:Attention(注目) | ○ AISASで説明できる | 課題を気づかせるコンテンツ(課題整理系ホワイトペーパー) |
| 情報収集 | I・S:Interest/Search(興味・検索) | ○ AISASで説明できる | 検索に答えるSEO記事・比較材料 |
| 比較検討 | S:Search(検索の延長) | △ 入口は説明できる | 比較軸を示す資料・ウェビナー |
| 社内検討(稟議) | (AISASに対応する段階がない) | ✗ AISASでは説明できない | 稟議突破を支える営業資料・社内説明材料 |
| 発注判断 | A:Action(行動)に近いが個人購買前提 | ✗ そのままでは説明できない | 発注時の不安を払拭する最終確認資料 |
ここで重要なのは、AISASを「認知〜行動の流れ」として閉じて使わないことです。AISASで説明できるのは、おおむね課題認識〜比較検討の入口までであり、BtoB受注の主戦場である社内検討(稟議)→発注判断は、AISASの外にあります。Share(共有)も、BtoCでは購買後の口コミですが、BtoBでは「導入企業の事例・推薦」が次の案件の情報収集・比較検討の材料になる、という形で受注導線に組み込んで初めて意味を持ちます。
検討プロセスの段階ごとに「読者が知りたいこと」「答えるべき問い」は変わります。AISASのSearchで対応する情報収集・比較検討の段階では「比較軸を持てる材料」を、AISASに段階がない社内検討の段階では「稟議突破を支える材料」を、発注判断の段階では「最後の不安を払拭する材料」を、それぞれ別建てで用意する必要があります。AISASは、認知〜比較検討を整理する道具として使い、その先は別の素材で埋める、という役割分担で扱うのが現実的です。
まとめ
AISAS(アイサス)とは、消費者の購買行動を Attention(注目)→ Interest(興味)→ Search(検索)→ Action(行動)→ Share(共有) の5段階で表した、BtoC由来の購買行動モデルです。各段階を解説して施策を割り当てても、BtoBの受注そのものは増えません。多くのBtoB企業では、AISASで認知〜比較検討までは整理できているが、その先の社内検討(稟議)→発注判断がモデルに入っておらず、最後の合意形成で止まる状態が一般的です。
整理の順序は、
1. セルフ診断で自社の現状把握(本記事の10チェック) 2. A/B/C判断テーブルで、力点が「モデルの段階解説で終わる/BtoCの行動モデルを直輸入している/社内検討が抜けている」のどれかを切り分ける 3. 最終的な受注から逆算して、最も取りこぼしている工程(多くは社内検討)から着手する 4. 検討プロセスの5段階に対応づけ、AISASで説明できる範囲と、別素材が要る範囲を分ける
という流れになります。
AISASとAIDMAの違い(Search/Shareの有無)も、「どちらが新しいか」ではなく、情報収集・比較検討という能動的な行動を持っているかという観点で意味づけると、自社の導線のどこを説明する道具なのかが見えてきます(AIDMA(アイドマ)とは)。
AISASの本質は、「5段階を覚えて施策を割り当てる」ことではなく、自社の受注導線のどこまでをAISASで説明でき、どこからは社内検討の素材が必要かを見極め、受注から逆算して埋めることです。ここまでの作業を社内だけで完結させるのは、AISASの外にある社内検討フェーズの素材設計や、検討プロセスとコンテンツの対応づけの難しさから、想像以上に時間がかかります。そこを伴走するのが、Prollect の役割です。
📞 AISASを、商談・受注につながる導線の中で使いたい方へ
AISASは「5段階を整理した」「各段階に施策を割り当てた」だけでは受注につながりません。
AISASで説明できるのは認知〜比較検討までで、BtoB受注の主戦場である社内検討(稟議)→発注判断は、AISASの外にあります。どこまでをAISASで説明し、どこからを別の素材で埋めるかを整理しなければ、施策は空回りします。
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