「リード」「MQL」「SQL」「インサイドセールス」「パイプライン」── BtoBマーケと営業の現場には用語が溢れていますが、用語を網羅的に覚えても、自社の受注が伸びるわけではありません。

本記事は、約60のBtoBマーケ用語を 「受注導線上のどの役割を担うか」 という視点で整理しました。検討プロセスの5段階(課題認識・情報収集・比較検討・社内検討・発注判断)を背骨に、各用語が自社のリード獲得〜商談化〜受注のどこに位置付くかを見えるようにしています。

本ページの読み方

用語の定義を1つずつ追うより、「自社の受注導線のどこに詰まりがあるか」を診断したうえで、そこに関係する用語を見る のが効率的です。受注導線の詰まり診断は パイプライン管理とは ── リード→商談→受注の詰まりを見る診断フロー5ステップ を参照してください。


1. 顧客プロセスの段階・分類で使う用語

検討プロセス上のどの段階にいる顧客なのかを示すラベル群。マーケ部門と営業部門の 共通言語 として機能します。

  • サスペクト:自社サービスをまだ認知していない可能性のある潜在層。マーケ用語の最も外側のリングに位置する。 → プロスペクト・サスペクト・リードの違い
  • プロスペクト:自社サービスに何らかの関心を示した見込み顧客。サスペクトより内側で、リードの一歩手前。 → プロスペクト・サスペクト・リードの違い
  • リード:何らかの接点(資料DL・ウェビナー参加・問い合わせ等)を持った見込み顧客。 → プロスペクト・サスペクト・リードの違い
  • コールドリード:接点はあるが検討度合いが低い、または接触から時間が経過したリード。
  • クオリファイドリード:一定の基準(予算・決裁権・ニーズ・時期など)を満たし、商談化が見込めるリード。 → リードクオリフィケーション
  • MQL(Marketing Qualified Lead):マーケ部門の基準で「営業に渡す価値あり」と判定されたリード。
  • SAL(Sales Accepted Lead):MQL のうち、営業部門が「商談化を狙う対象」として受領したリード。
  • SQL(Sales Qualified Lead):営業との対話で BANT 条件等が確認され、商談化が確度高くなったリード。
  • SGL(Sales Generated Lead):マーケ施策ではなく営業の働きかけで発生したリード。
  • MEL(Marketing Engaged Lead):エンゲージメント指標で活性化が観測されたリード(MA からの行動データに依存)。
  • MCL(Marketing Captured Lead):マーケ施策(DL等)で取得直後の状態のリード。
  • TQL(Telesales Qualified Lead):インサイドセールス(テレ)でクオリファイ済みのリード。
  • TGL(Telesales Generated Lead):インサイドセールス(テレ)で生成されたリード。

マーケ・営業の用語体系(MQL/SAL/SQL ...)の使い分けで悩む方は、まず 「自社では何をもって『商談化』とするか」 を1つに決めることをおすすめします。定義の合意がないまま用語を増やしても、現場では機能しません。


2. 入口設計(リード獲得)で使う用語

リードを獲得する段階のキーワード群。

  • リードジェネレーション:見込み顧客の連絡先を取得すること、またはそのプロセス全体。
  • リード獲得単価(CPL: Cost Per Lead):リード1件あたりの獲得コスト。施策の費用対効果評価の基本指標。
  • コールドコール:事前接点のない相手への架電営業。
  • 架電:見込み顧客への電話接触。インサイドセールスの基本動作。
  • テレマーケティング:電話を主軸にしたマーケティング活動全般。
  • インサイドセールス:内勤型の営業活動。リード育成〜商談化を担うことが多い。 → インサイドセールスで使えるChatGPTプロンプト集
  • BDR(Business Development Representative):新規開拓を担うインサイドセールスの役割。
  • ADR(Account Development Representative):既存顧客の深掘り開発を担う役割。
  • SDR(Sales Development Representative):マーケ流入リードの育成を担う役割(本ページ未掲載/補足)。
  • ABM(Account Based Marketing):ターゲット企業を「アカウント単位」で攻略する手法。 → ABM とは
  • ターゲットリスト:自社が攻略したい企業・担当者をまとめたリスト。
  • ハウスリスト:自社が保有している連絡先リスト全般。
  • ダンズナンバー:企業を一意に識別する国際的な番号体系。リスト名寄せに使われる。
  • マスマーケティング:個別ではなく市場全体に対するマーケティング。BtoB では概念対比として登場する。
  • ダイレクトレスポンスマーケティング:レスポンス(反応)を即測定できるダイレクト施策。
  • オファー:相手に提示する具体的な提案・特典。リード獲得時の交換条件として設計する。
  • オンデマンド:要求があった時に即提供できる形態。資料・動画コンテンツでの応用が多い。

3. リード育成(ナーチャリング)で使う用語

獲得したリードを商談化に向けて育成する段階の用語群。

  • リードナーチャリング:見込み顧客の検討度合いを段階的に高めていく活動全般。
  • スコアリング:リードの行動・属性に点数を付け、商談化準備度を可視化する仕組み。
  • リードデータオプティマイゼーション:リードのデータ品質を継続的に整え、ナーチャリング精度を上げるプロセス。
  • データベースマーケティング:顧客データを基盤に、セグメント別の施策を回す手法。
  • リテンションマーケティング:既存顧客の維持・再活性に焦点を当てたマーケティング活動。

ナーチャリングが回らない/休眠化したリードへの再アプローチで悩む方は、リードリサイクルとは ── 失注/休眠顧客を再商談化できるかを判定する5ステップ+判断基準 を参照してください。


4. 商談化・商談プロセスで使う用語

リードを商談に進める、そして商談を進めるプロセスの用語群。

  • 法人営業:BtoB の対企業営業全般。 → 営業資料・法人営業の組み立て方
  • コンサルティング営業:商品提案ではなく、顧客課題の整理から関わる営業スタイル。
  • セリング:販売・商談行動全般。
  • ソーシャルセリング:SNS を介して見込み顧客と関係を作る営業手法。
  • クロージング:商談を受注確定に持ち込む工程。 → クロージングとは
  • アクイジション:新規顧客の獲得を指す概念。
  • チャネル:商品・サービスが顧客に届く流通経路。BtoB では代理店・パートナー網も含む。
  • チャネルマーケティング:チャネル(代理店等)を介した販売を支援するマーケティング活動。
  • ナーチャリング:本ページ第3章「リード育成」も参照。

5. パイプライン・SFA・CRM・ファネルで使う用語

受注導線そのものを可視化・管理するための用語群。

  • パイプライン:リード〜受注までのプロセスをステージ別に可視化する仕組み。 → BtoBマーケのパイプライン管理とは
  • ファネル(パーチェスファネル):見込み顧客が「広く認知」から「絞られた受注」へ漏斗状に絞られていくプロセス図。 → ファネル分析の進め方
  • フライホイール:ファネル型ではなく、顧客成功による循環で成長する考え方。
  • TOFU(Top of Funnel):ファネルの最上層・認知段階を指す略語。MOFU・BOFU も派生して使われる。
  • SFA(Sales Force Automation):営業活動の支援・自動化システム。商談履歴管理が中核。 → SFA とは
  • CRM(Customer Relationship Management):顧客関係管理。SFA とは目的が異なるが現場では重なる領域。
  • デマンドジェネレーション:需要創出活動の総称。リード獲得〜育成までを広く指す。
  • デマンドウォーターフォール:マーケ・営業の段階別に「滝のように」リードが下に流れる モデル。
  • デマンドセンター:デマンド創出を統合運用する組織機能の呼称。
  • スマーケティング(Smarketing):Sales × Marketing の融合・連携を進める考え方。
  • アラインメント:マーケ・営業の整合・足並み揃え。具体的には KPI、リード定義、引き継ぎ手順などを揃えること。

6. 既存顧客・再アプローチ(リテンション/リサイクル)で使う用語

受注後のロイヤルティ向上、失注顧客・休眠顧客の再活性化に関わる用語群。

  • アップセル:既存顧客への上位プラン・追加機能の提案。
  • クロスセル:既存顧客への関連商品・サービスの提案。
  • チャーン:解約・離反。サブスクモデルで特に重視される指標。
  • チャーンレート:解約率。一定期間中の解約顧客/全顧客の比率。
  • スイッチングコスト:顧客が他社へ乗り換える際に発生するコスト。
  • コールドリード:本ページ第1章「顧客プロセス分類」を参照。

失注リスト・休眠リストから再商談化できる相手を判定する基準は、リードリサイクルとは で詳しく解説しています。


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